日本から近く、美食や観光スポットが満載の台湾。旅行計画を立て始めると、まず最初に悩むのが「いつ行こう?」という時期選びではないでしょうか。最高の思い出を作るには、自分に合った「台湾旅行のおすすめ時期」を知ることがとても大切です。
「気候が良くて観光しやすいのは何月?」「せっかくなら費用を抑えて『台湾旅行が安い時期』に行きたい」「旧正月など『台湾旅行で避けるべき日はいつですか?』」など、気になることはたくさんありますよね。例えば、気候が安定していると言われる「10月の観光」は本当にベストなのでしょうか。台風シーズンでもある「9月の観光」の実際のところや、冬の「2月の観光」を楽しむための「服装」など、具体的な情報が知りたい方も多いはずです。
この記事のポイント
- 観光に最適なベストシーズンがわかる
- グルメや費用など目的別におすすめの時期がわかる
- 台風や旧正月など避けるべき時期がわかる
- 季節ごとの気候に合わせた服装や持ち物がわかる
台湾旅行のおすすめ時期はいつ?季節別の気候と楽しみ方
台湾の気候の基本
台湾は年間を通して温暖ですが、北部は亜熱帯気候、南部は熱帯気候に属しており、地域によって気候が大きく異なります。日本の九州ほどの面積でありながら、訪れるエリアによって服装や持ち物を調整する必要があります。

台湾の気候と四季の特徴
台湾の気候は、年間を通して比較的温暖で過ごしやすいのが特徴です。ただし、日本の九州ほどの面積でありながら、北部は亜熱帯気候、南部は熱帯気候に属しているため、訪れるエリアによって気候が異なる点を理解しておく必要があります。
例えば、冬の台北など北部では気温が10度前後まで下がり肌寒く感じられる日がありますが、同じ時期でも高雄をはじめとする南部では20度前後と暖かく、過ごしやすい日が続きます。
また、台湾にも日本ほど明確ではありませんが四季が存在します。夏は全土で高温多湿となり、日中の気温は35度を超えることも珍しくありません。この時期は梅雨や台風シーズンにも重なるため、旅行の計画には注意が必要です。逆に春と秋は気候が安定し、観光には最適な季節と言えるでしょう。
春(3月~5月)の気候と服装
台湾の春は、気候が穏やかで花々が咲き誇る、観光に非常に適した季節です。気温は平均して20度から25度程度となり、暑すぎず寒すぎないため、快適に街歩きを楽しむことができます。
月 | 平均気温 | 降水量 | 服装のポイント |
---|---|---|---|
3月 | 18-22℃ | やや多い | 薄手の長袖、軽いジャケット |
4月 | 20-25℃ | 多い | 半袖+薄手のカーディガン |
5月 | 23-28℃ | 多い | 半袖メイン、薄手の羽織もの |
日中は半袖で過ごせる日もありますが、朝晩は少し冷え込むことがあるため、薄手のカーディガンやジャケットなど、簡単に羽織れるものを持参すると安心です。3月から5月にかけては台湾全土で桜や梅が見頃を迎え、特に陽明山や阿里山はお花見スポットとして多くの人で賑わいます。
春の注意点
春先は天気が変わりやすく雨が降ることも少なくありません。折りたたみ傘やレインコートなどの雨具を準備しておくと良いでしょう。花粉症が気になる方は、マスクや目薬もあると便利です。
夏(6月~8月)の気候と服装
台湾の夏は、気温と湿度が非常に高い季節です。日中の気温は30度から35度以上になることも多く、特に都市部では厳しい暑さを感じます。このため、服装は通気性の良いTシャツやショートパンツ、サンダルといった軽装が基本となります。
熱中症対策は必須
この時期の旅行で最も重要なのは、熱中症対策です。帽子や日傘、サングラスは必須アイテムですし、こまめな水分補給を常に心がける必要があります。また、室内は冷房が強く効いていることが多いので、寒暖差で体調を崩さないよう、薄手の羽織ものを一枚持っておくと重宝します。
厳しい気候ではありますが、夏ならではの楽しみも豊富です。例えば、台湾名物の生マンゴーが旬を迎え、絶品のマンゴーかき氷やフレッシュジュースを味わえます。ただし、6月から8月は梅雨の時期であり、台風シーズンでもあるため、旅行前には必ず天気予報を確認し、旅程に余裕を持たせることが大切です。
秋(9月~11月)の気候と服装|9月・10月の台風や観光情報も
台湾の秋は、夏の厳しい暑さが和らぎ、雨も少なくなるため、多くの人にとって旅行のベストシーズンと言えます。気温は25度から30度程度と過ごしやすく、晴天の日が多いため、観光やアウトドア活動に最適です。
月 | 台風リスク | 気候の特徴 | 観光のしやすさ |
---|---|---|---|
9月 | 注意が必要 | まだ暑さが残る | ○ |
10月 | ほぼなし | 快適で安定 | ◎ |
11月 | なし | 涼しく乾燥 | ◎ |
服装は、日中は半袖や薄手の長袖で快適に過ごせますが、朝晩は少し肌寒く感じることもあるため、パーカーやカーディガンなど羽織れるものがあると便利です。特に10月以降は乾季に入り、気候が安定します。阿里山や太魯閣国家公園などでは美しい紅葉も楽しめ、ハイキングにも絶好の季節です。
9月の台風情報
注意点として、9月はまだ台風が接近する可能性があります。旅行を計画する際は、最新の気象情報を確認することをおすすめします。10月になると台風のリスクは減り、気候と価格のバランスが良いため、費用を抑えつつ快適な旅行が楽しめる狙い目の時期でもあります。
冬(12月~2月)の気候と服装|2月の観光ポイント
台湾の冬は、訪れる地域によって体感温度が大きく異なるのが最大の特徴です。台北を含む北部では、冬の季節風や曇り空の影響で気温が10度を下回ることもあり、厚手のコートやセーター、マフラーといった日本の冬に近い防寒対策が必要になります。
地域 | 12月 | 1月 | 2月 |
---|---|---|---|
台北(北部) | 15-20℃ | 12-18℃ | 13-19℃ |
台中(中部) | 18-23℃ | 15-21℃ | 16-22℃ |
高雄(南部) | 20-26℃ | 18-24℃ | 19-25℃ |
一方で、高雄などの南部は冬でも比較的温暖で、平均気温は20度前後です。日中は長袖シャツ一枚で過ごせることも多く、ビーチリゾートを楽しむことさえ可能です。このように、冬に台湾を旅行する場合は、北部と南部どちらを訪れるかによって服装を大きく変える必要があります。
2月の観光ポイント
また、冬は台湾の一大イベントである旧正月(春節)の時期と重なります。この期間は多くのお店が休業し、交通機関は帰省する人々で大変混雑するため、観光には注意が必要です。2月の観光ポイントとしては、冷えた体を温める温泉がおすすめです。台北近郊の北投温泉や陽明山温泉は、冬の人気スポットとなっています。
【都市別】台北・台中・高雄のベストシーズン
台湾は都市によってベストシーズンが少しずつ異なります。旅の目的に合わせて、最適な都市と時期を選びましょう。
都市 | ベストシーズン | 気候の特徴とおすすめポイント |
---|---|---|
台北(北部) | 春(3月~5月) 秋(9月~11月) | 過ごしやすい気候で、街歩きや観光地巡りに最適。春は花見、秋は快適な気候で人気観光地をゆっくり楽しめる。 |
台中(中部) | 秋(9月~11月) 春(3月~5月) | 年間を通して温暖だが、特に秋は晴天が多く快適。美しい花々が楽しめる花博や、アートスポット巡りがおすすめ。 |
高雄(南部) | 秋(9月~11月) 冬(12月~2月) | 冬でも温暖で雨が少ないため、寒い日本の冬を避けて訪れるのに最適。港町の開放的な雰囲気を満喫できる。 |

目的で選ぶ台湾旅行のおすすめ時期と知っておきたい注意点
台湾旅行の計画では、季節ごとの気候だけでなく、「何を楽しみたいか」という目的から時期を選ぶことも重要です。例えば、美食を追求する旅と、費用を抑えたい旅では、おすすめの時期が異なります。ここでは、観光、グルメ、費用といった目的別に最適なシーズンを解説するとともに、旅行計画を立てる上で知っておくべき注意点や避けるべき時期についても詳しくご紹介します。
【観光】初めての台湾旅行に最適な時期
初めて台湾を訪れる方で、観光をメインに楽しみたいのであれば、気候が最も安定している秋(10月~11月)がおすすめです。この時期は、夏の猛暑や台風の心配が少なく、冬の寒さもないため、屋外での活動が非常に快適になります。
理由として、台湾には九份のノスタルジックな街並み散策や、台北101からの絶景、夜市の食べ歩きなど、屋外で楽しむスポットが多くあります。心地よい気候の中であれば、これらの魅力を最大限に満喫できるでしょう。
もちろん、気候が穏やかな春(3月~5月)も観光に適したシーズンです。ただし、前述の通り、春は雨が降る可能性が秋よりも高いため、雨具の準備は欠かせません。いずれにしても、気候のストレスが少ない秋か春を選ぶことで、初めての台湾旅行がより思い出深いものになるはずです。
【グルメ】マンゴーなど旬の味覚を楽しめる時期
台湾グルメを心ゆくまで満喫したいという目的であれば、夏(6月~8月)が特におすすめの季節です。なぜなら、この時期は台湾を代表するフルーツである生マンゴーが旬のピークを迎えるからです。
夏の台湾では、フレッシュなマンゴーを贅沢に使ったかき氷やジュース、スイーツなどを至る所で楽しむことができます。この時期にしか味わえない、とろけるような甘さのマンゴーは、暑さを忘れるほどの美味しさです。
フルーツ | 旬の時期 | おすすめの食べ方 |
---|---|---|
マンゴー | 6月~8月 | マンゴーかき氷、生マンゴー |
ドラゴンフルーツ | 9月~11月 | そのまま、ジュース |
グアバ | 10月~2月 | そのまま、サラダ |
また、夜市も夏は特に活気に満ち溢れています。熱々の小籠包や魯肉飯といったB級グルメはもちろん、冷たいタピオカドリンクやスイーツなど、暑い夏だからこそ一層美味しく感じられるメニューが豊富に揃います。ただし、夏の厳しい暑さと高い湿度は覚悟する必要があるため、体調管理には十分注意しましょう。
【費用】台湾旅行に安く行ける時期はいつ?
旅行費用をできるだけ安く抑えたい場合は、大型連休や観光のベストシーズンを外したオフシーズンを狙うのが賢明です。航空券やホテルの価格は需要によって変動するため、観光客が少なくなる時期は費用が下がる傾向にあります。
安い時期の狙い目
具体的には、ゴールデンウィークが終わった後の5月中旬から6月、そして旧正月前の11月から12月中旬が狙い目です。特に5月中旬から6月は梅雨のシーズンにあたるため、天候は不安定になりますが、その分旅費を大幅に抑えることが可能です。
また、10月は気候が良い割に、夏休みや連休の後で価格が落ち着いていることが多く、コストパフォーマンスが高い時期です。他にも、パッケージツアーを利用したり、ベストシーズンの少し前や終わり際を狙ったりすることも、費用を抑える有効な手段となります。
【注意】旧正月など台湾旅行で避けるべき日はいつですか?
快適な台湾旅行を楽しむためには、現地の大型連休や特定の時期を避けることも重要です。これらの期間は、交通機関の混雑や宿泊費の高騰、店舗の休業など、旅行者にとって不便な状況が発生しやすいためです。
旧正月(春節)
最も注意すべきなのが、旧正月(春節)です。日程は毎年変動しますが、おおむね1月下旬から2月上旬の約1週間です。これは台湾で最も大切な祝日であり、多くの人が帰省して家族と過ごします。
- • 多くのレストランや個人商店が休業
- • 開いているお店は観光客で混雑
- • 交通機関が大混雑
- • 宿泊費が高騰
台風シーズン
6月から9月、特に7月から9月は台風が最も接近しやすいシーズンです。台風が直撃すると、以下のような影響があります:
- • フライトの遅延や欠航
- • 観光施設の閉鎖
- • 交通機関の運休
- • 屋外活動の制限
主要な連休
その他、中秋節(9月中旬~10月上旬)や国慶節(10月10日前後)といった台湾の連休も、国内の観光地や交通機関が混雑します。ホテルの予約も取りにくくなり、料金が高騰することが多いため、ゆったりとした旅行を望む場合は避けた方が無難でしょう。
【イベント】お祭りやイベントを楽しめる時期
特定のイベントやお祭りを目当てに旅行時期を決めるのも、台湾旅行の楽しみ方の一つです。台湾では年間を通して様々な魅力的なイベントが開催されており、文化を深く体験する絶好の機会となります。
時期 | イベント名 | 特徴 |
---|---|---|
12月31日 | 台北101カウントダウン花火 | 世界最大級の年越し花火ショー |
旧正月期間 | 天燈節(平渓) | 幻想的なランタン放ち |
2月~3月 | ランタンフェスティバル | 各地で美しいランタン展示 |
5月~6月 | 龍舟祭り | 迫力のドラゴンボートレース |
これらのイベント開催期間中は、国内外から多くの観光客が訪れるため、ホテルや航空券は非常に混雑します。もしイベントへの参加を考えているのであれば、数ヶ月前からの早めの計画と予約が不可欠です。
【持ち物】時期ごとに役立つ持ち物リスト
台湾の気候は変わりやすく、季節によって必要な持ち物も異なります。快適な旅のために、事前にしっかりと準備をしておきましょう。
春・秋(3~5月、9~11月)の持ち物
服装
- • 薄手のカーディガンやパーカー
- • 半袖・長袖の両方
- • ジャケット(朝晩用)
- • 歩きやすい靴
その他
- • 折りたたみ傘
- • 日焼け止め
- • エコバッグ
- • モバイルバッテリー
夏(6~8月)の持ち物
暑さ対策
- • 日焼け止め(SPF50+推奨)
- • 帽子・サングラス
- • 携帯扇風機
- • 汗拭きタオル
服装・その他
- • 通気性の良いTシャツ
- • 薄手の羽織もの(冷房対策)
- • 晴雨兼用傘
- • 虫除けスプレー
冬(12~2月)の持ち物
北部向け防寒具
- • 軽いダウンジャケット
- • コート・セーター
- • マフラー・手袋
- • 厚手の靴下
南部向け
- • 長袖シャツ
- • 薄手のジャケット
- • パーカー
- • 温泉グッズ(北投・陽明山)
まとめ:台湾旅行のおすすめ時期をチェックして最高の旅を!
ここまで解説してきたように、台湾旅行のベストシーズンは一概には決められません。もし、あなたが初めて台湾を訪れ、観光をメインに考えているのであれば、気候が穏やかで過ごしやすい秋(10月~11月)や春(3月~5月)が最もおすすめです。
一方で、旬のマンゴーを味わいたいなら夏、旅費を安く抑えたいなら大型連休明けのオフシーズンというように、旅の目的によって最適な時期は変わってきます。また、旧正月や台風シーズンなど、注意が必要な時期もあります。
台湾旅行をもっと快適に!
この記事で紹介した季節ごとの特徴や目的別のおすすめ時期を参考にして、あなたにとって最高のタイミングを見つけてください。そして、完璧な旅行の準備には、台湾旅行専用の持ち物チェックリストも活用しましょう。
しっかりと計画を立てることで、台湾旅行はきっと忘れられない素晴らしい体験になるはずです。最高の「台湾旅行時期」を選んで、充実した「3泊4日モデルコース」を計画して、最高の旅を実現しましょう!